こんにちは、石本です。今回は戦術的コートの名称をみていきたいと思います。
実際にチームで戦術的コートの名称を共有できれば、誰が、いつ、どこに動くのか、どこで何をするのかというチーム戦術を落とし込むことができますね。
それでは見ていきましょう。
1.3ゾーン
まずは3ゾーンからです。ピッチを横に3分割したもの。
攻撃方向の前から
①アタッキングゾーン
②ミドルゾーン
③ディフェンシブゾーン
という3ゾーンで線引され、攻撃時、守備時に自分たちは主にそのゾーンで何をするのかということを共有します。
攻撃時、アタッキングゾーンでは、リスクを負って積極的にゴールを目指します。ミドルゾーンでは、相手の守備配置に対して、どのように崩しに入るかというゾーンになります。そしてディフェンシブゾーンでは、攻撃のビルドアップという組み立てがはいるゾーンでもあります。
守備時、どのゾーンからボールを奪いに行くのかというゲームプランを共有するためのものになります。アタッキングゾーンから積極的にボールに行くということは、奪って、すぐにフィニッシュに持っていきたいとか、ボールを保持して試合を進めるチームなどはアタッキングゾーンから積極的にボールを奪いにいきます。
そうは言っても、アタッキングゾーンからボールを奪いに行くということは、奪えなかったら、一気にカウンターを受けるというリスクもあり、そうなると体力の消耗も非常に激しくなります。なので、ミドルゾーンまで一度陣形を整えて、奪った後のカウンターもできて、プレスをかいくぐられても戻ることができる距離という意味ではミドルゾーンからの守備は多くのチームが採用しています。
そして、ディフェンシブゾーンでは、絶対にゴールをやらせてはいけないゾーンなので、ゴールを守ることから逆算し、ゴールからボールを遠ざけるように守ることが必要です。
2.5レーン
次に5レーンをみていきたいと思います。
ピッチを縦に5分割します。
サイドのレーンはペナルティエリアの縦のラインをつないだ仮想のレーン。(13.72m✕2レーン)
センターレーンはゴールエリアの縦のラインをつないだ仮想のレーン。(18.56m)
ハーフスペースはセンターレーンとサイドレーンの間のレーン。(11m✕2レーン)
4バックの場合、相手が1トップでサイドにウイング、ハーフスペースにインサイドハーフがいた場合、1トップの選手が2センターバックの間に立つことで、どちらのセンターバックが1トップをマークするか困らせる。(ピン止め)
ウイングにボールが渡った場合、センターバックがカバーにいけば、センターレーンで1対1になってしまい、非常に危険になるため、動けない。サイドバックが引き出された場合、ハーフスペースが空いてくる。ここにインサイドハーフが裏抜けしていくことで、数的優位を作り、守備組織を崩す。
誰がどこに立つかということを明確に共有するためにレーンの名称がついた。
3.ニアゾーン
さらに先程、インサイドハーフが裏抜けした場所はニアゾーンと呼ばれ、ペナルティエリアの中のハーフスペースのことを指す。
ここは非常に危険な場所。
ファウルがあればPKもあり、シュートもあり、ショートクロスもあり、GKもDFも対応に非常に困る場所ですね。
4.バイタルエリア
バイアルエリアとは「生命の維持に重要な、致命的な地帯」ということ。
つまり、攻撃側からすれば、シュートもパスもドリブルも裏抜けも可能な場所。守備側からすれば、まさに生命の致命的な地帯。
人を置くとこのようなイメージ。最終ラインのDFはいるけど、シュートもスルーパスやワンツーパス、ドリブルにも対応しなければいけない。ファウルをしてしまえば、PKやFKにもなる。
まさに致命的な地帯。
5.ターゲットエリア(ニア・中央・ファー)
サイドのクロスボールに対して場所になる。GKが出れそうで出れない箇所。もちろん、クロスの質vsGKの守備範囲になることは間違いない。
6.コーナー
これはコーナーアークがピッチの角にあることからそのままコーナーと呼ばれる。シンプルなので、覚えやすい。
7.エルボー
ペナルティエリアの角のこと。肘のような形からエルボーと呼ばれる。
主にウイングがこのエルボーを目指し、カットインからシュート、縦突破、ニアゾーンへの裏抜け選手への配球などがあり、ペナルティエリアに入り、ファウルされるとPKを得ることができる。
8.全体
全体の図をいれるとこのようになる。さらに細かく分けることも可能だが、まずはここをおさえるとだいたいのものは把握できる。
おわりに
チーム内で共有することもできるし、観戦力を高めることもできる。抽象的なコミュニケーションから具体的なコミュニケーションへ。
掘れば掘るほど楽しくなる。
サッカーは子供を大人にし、大人を紳士・淑女にする
ボールをゴールに入れるだけなのに、全世界の人々が夢中になれるのは、ルールがシンプルであり、ボールを持つと主役になれるからだろう。
そして、足でボールを扱うことで、蹴ることの開放感とゴールが決まった時の爆発的な喜びはサッカーそのもの。
型ははめるためにあるのではなく、破るためにある
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