こんにちは。石本です。
いつもご覧いただきありがとうございます。
今日は愛媛FC vs V・ファーレン長崎の試合をみていきたいと思います。
お互いに絶対に負けられない試合、残留と昇格のかかった勝ち点の積み上げが最重要。
愛媛との試合前までは6戦負けなしの長崎、前節複数得点とクリーンシートで勝利した愛媛。
勝ち点を手にしたのは隙のない戦いを目指す長崎だった。守備組織の理論と構築のスペシャリスト松田浩監督が作り直した長崎はとても興味深い
ということで今回は
【守備組織のスペシャリストの隙のない構築】
ということでみていきたいと思います。
入場者数 2083人
フォーメーション 1-3-4-2-1(愛媛)1-4-4-2(長崎)
試合結果 愛媛FC 0-2 V・ファーレン長崎
1.プレッシングラインの設定
長崎の右肩上がりの成績を説明するには十分すぎる試合内容となった。4-4-2の守備ゾーンディフェンスはまさに教科書と言える。
まずは守備のプレッシングの設定から見てみたい。それはハイプレスでもなく、リトリートでもなく、オーソドックスのミドルゾーンからの守備。これは愛媛が今シーズン最初に行ったプレッシングと同じである。
早めにボールを奪いに行ってしまうと、相手ボランチの川村、田中が浮いてくるのでミドルゾーンまでは引き込んでいました。
試合前には實好監督からも
ミスマッチを狙っていきたい
とあったので、狙いは誰がマークするか困る位置。つまり5レーンを使ったポゼショナルプレーということですね。
このポゼショナルプレーに対して、ミスマッチの長崎のプレッシングはどのようになるのか。
まさにポゼショナルプレー×プレッシングという見方ができました。
次にプレッシングについてみていきたいと思います。
2.ボールの奪い所、奪い時
このミスマッチのかみ合わせをどうするのか。とても興味深いところでした。
ポゼショナルプレーを相手が困る位置と定義づけるなら、
守備の方は相手を囲める位置と定義づけることができる。
FWが方向付けし、縦パスは守備ブロックをコンパクトにすることで通させないようにしている。
そして、ボールを意図的にサイドに出させて、一気に囲い込み網にかける。
仮にそこから逃げられたとしても次の網が待っている。センターバックによるインターセプトやボランチによるプレスバックでボール奪取が行われる。
これができるようにポイントをまとめると
・FWやインサイドハーフにパスが入らないように幅がコンパクトになっている
・パスが出ると同時に全員が同時に囲い込むスピードが速い
・仮にFWに出たとしてもボランチが戻って挟み込むプレスバックが徹底している
・奪った後、シンプルに前線に選手にパスをおさめカウンター発動
そして、これが攻撃から守備へのトランジション(切り替え)が行われた時、即時奪回ですぐに囲い込みが始まる。
「奪い所」としてサイドや縦パスを設定し、「奪い時」とし、サイドにボールが入った時やプレスバックしたとき。さらにバックパスに関してもプレッシングトリガーが入る。攻撃から守備へと即時奪回としてファーストアプローチが入った後の連動した囲い込みはまさに教科書。
サイドバックがサイドに引き出され、インサイドハーフが縦のスペースに走られた時はしっかりとボランチがついていくようにオーガナイズされている。
隙のない、絶対に負けられないチーム作りを徹底している松田長崎。隙はあるのだろうか。次にそのあたりをみてみたいと思います。
3.隙はどこにあるか
ほぼ完璧なゲーム運びに隙があるのだろうか。
サッカーなので確率論になるが隙はある。
まずは愛媛コーナーキック。
愛媛のストロングであるセットプレー。
長崎のコーナーの守備はゾーンディフェンス。
愛媛のキッカーは精度の高いキックを蹴れる内田。守備ライン間に差し込み、大谷がフィニッシュまで持ち込む。
78分のシーン、長崎が2点目を取った直後に藤本に対してダブルボランチの間に縦パスが入る。
ここで松田監督が激怒。
おい!緩めるなって!そこを簡単に通させるなよ!
この得点の後の一瞬の隙ができたシーンでした。
同じような場面ですが、なぜそこを通さすとあぶないかというと似たようなシーンが愛媛側で起こっていました・・・
4バックなので、簡単にサイドを変えられるとピンチを招くことになります。89分愛媛のサイドチェンジからクロスを差し込めたシーン
隙はあるが、その隙をつくためには高いクオリティが必要になる。スピードの中のテクニックやパスの質、精度。アクションのタイミング、そこに差し込むパスの質、フィニッシュの質があれば得点をとることができる。
後は、いかに事故を起こすか。シュートによるオウンゴールや33分のシーンであったようなシュートパスなども狙い目。
ただサッカーは確率のゲーム。その確率を高めることができれば勝利は見える。しかし、長崎の守備組織の構築はとても参考になる。ぜひ、取り入れたい。いいものはどんどん取り入れる。
まとめ
今回は
【守備組織のスペシャリストの隙のない構築】
ということでみていきました。
内容は
1.プレッシングラインの設定 ⇒ ミドルゾーンからの囲い込み
2.ボールの奪い所、奪い時 ⇒ 網を仕掛け、プレスバックで囲い込みいい攻撃へ
3.隙はどこにあるか ⇒ コーナーや得点後やサイドチェンジ
インテンシティ(強度)が非常に高く、まさに教科書通りの守備を見ることが出来た。これは岡田監督がマリノスやコンサドーレなどで徹底した守備に対してコメントした内容で、「誰か一人でも俺くらいはさぼっても大丈夫だろうという選手がいたら機能しない」という守備を思い出す。
松田監督コメント
終わってみたら、しっかりと複数得点を取って、クリーンシートにも抑えて、勝利したという意味では成果が得られたなと。そこに選手たちが集中力をしっかりとコントロールしながら、我慢強く、焦れずに戦ってくれたかなと思っています。前節、京都との試合のあとでちょっと難しい試合になるかなと思ったところもありますが、うまくメンタルの部分をコントロールして戦ってくれたと思います。
今日の試合は難しいし、もし足元をすくわれるようなことがあれば、痛い敗戦になるので、そのあたりを選手一人ひとりがどうやれば取りこぼすことなく、しっかり勝って終われるかを考えてくれた結果、そういう行動がとれたということかなと思います。良い守備をすれば高い位置で奪えて良い攻撃につながるということも分かっていたと思うし、そういう意味ではみんなが集中力高く、やってくれたなと思っています。
全てはいい攻撃のためにいい守備を行う。そのためには集中し、我慢強くメンタルをコントロールすることが重要。選手全員が意識していたということですね。
實好監督コメント
すごく組織的な相手に対して自分たちのやりたいことを出させてもらえなかった。今週の練習は集中力を高くしてトライしてくれたけど、立ち上がりの失点のところに結びついた相手の狙いも含め、相手に上回られた。
確かに、立ち上がりの失点のところでしたね。ここをしのぎ、集中することができたら十分確率があったかなと。2点とも守備の人数がいただけに、そこに隙ができてしまったのかもしれませんね。
続いて、琉球、磐田、京都、金沢、町田、新潟とほぼ上位チームと続きますが、相手の隙に付け入るチャンスでもある。チャンスをうまくいかし、勝ち点を積み上げたい。
参考までにまだ読まれていない方はとても参考になる
・サッカー守備戦術の教科書 超ゾーンディフェンス論
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